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用語解説

(アルファベット、あいうえお順)

  • ATP(Adenosine 5’-triphosphate) ATPとは、アデノシン (5’-) 三リン酸の略称で、体の中でつくられる高エネルギー化合物のことです。ATPは、核酸などを構成する、アデニン(塩基)とリボース(糖)からなるアデノシンの糖の水酸基(OH基)にリン酸が三つ連続して結合した構造をもっています。このリン酸基同士の結合は、エネルギー的に不安定で、リン酸基の加水分解による切断反応や、キナーゼの働きによって他の分子にリン酸基が転移する反応の際に、エネルギーが放出されます。
  • ELISA法(Enzyme-linked ImmunoSorbent Assay) ELISA法とは、免疫学的測定方法の一種で、サンプル中に含まれる微量の目的物質を、酵素標識された抗体を用い、抗原抗体反応を利用して定量的に検出する方法です。
    キナーゼ活性を測定する場合には、キナーゼによりリン酸化された基質の量をELISA法によって測定します。
  • FITCラベル 酵素などの機能を調べる際に、その酵素が細胞内のどこに存在しているか(分子の局在)を調べることが重要です。酵素分子の局在を調べるときに、酵素に目印を付けそれを追っていくことがよく行われます。フルオレセインイソチオシアネート(fluorescein isothiocyanate; FITC)は、黄緑色の蛍光を発する化学物質で、酵素などに目印を付けるために使用され、FITCで目印を付けることをFITCラベルと言います。
  • GPCR GPCRとは、細胞の内外を隔てる細胞膜を7回貫通する特徴的な構造から7回膜貫通型受容体と呼ばれ、細胞外からの神経伝達物質やホルモン等を受容して、そのシグナルを細胞内に伝える役割を担っています。全タンパク質中最大のファミリーを形成しているとされ、GPCRは多くの疾患に関与しているため、市販薬の数割がGPCRを標的としているといわれています。
  • HTS ハイスループットスクリーニングの項目をご参照ください。
  • IMAP™法 IMAP™法は、蛍光偏光測定法の一種で、蛍光ラベルされたペプチドが、キナーゼ反応によってリン酸化されてホスホペプチドに変換されます。これに、微小粒子(IMAP™ビーズ)を加えて複合体を形成させ、その結果引き起こされる蛍光偏光の上昇を測定する方法です。当社グループではこの測定方法を利用してキナーゼ反応を測定するキットを販売しています。IMAP™は、MDS, Inc.(カナダ)のトレードマーク(商標)です。
  • MAPキナーゼ MAPキナーゼとは、Mitogen-Activated Protein kinase(マイトージェン活性化プロテインキナーゼ)の略で、細胞増殖促進物質であるマイトージェンで処理した細胞が増殖する際にこのキナーゼが活性化したことからこの名前が付けられました。現在30種類以上のMAPキナーゼが存在することが明らかになっています。上流のキナーゼが順次下流のキナーゼをリン酸化し、最終的に遺伝子転写因子をリン酸化して種々の生物学的変化を引き起こします。種々の疾患(がんや炎症性疾患等)の発症や進展に関与することが知られています。
  • Mobility Shift Assay法 Mobility Shift Assay法とは、一般的に、タンパク質や核酸を短時間にゲルやカラム中で電気泳動し、その分子量や電荷の違いによって移動度が異なることを利用して分離する方法です。キナーゼ活性の測定では、キナーゼによりリン酸化された基質は、リン酸化されていない基質に比べてリン酸基の分だけ電荷がマイナス(陰性)に変化します。この変化を電気泳動の原理で分離して、リン酸化の程度を定量します。この方法を利用して、分離を短時間に高感度で行えるようにしたのがキャリパーライフサイエンス社のLabChip3000です。当社グループではこの測定機を用いて多くのキナーゼの活性を測定することができます。
  • RPPA(Reverse Phase Protein Array) RPPAとは、抗体を用いて特定のタンパク質のサンプル量を測定する技術の一種です。当社がサービスとして提供しているRPPA技術は、細胞内のキナーゼシグナルネットワーク解析技術に基づくセルベースアッセイの一種で、抗リン酸化タンパク質抗体を用いて、キナーゼ阻害剤により細胞内のどの情報伝達経路が影響を受けたか、あるいは影響を受けなかったかを、高効率に確認することができます。本技術を用いると、細胞内で逐次変化しているリン酸化シグナルを調べることができることから、すでに上市されている先発薬や対照薬との違いを検討することも可能となります。
  • SBDD(ストラクチャー・ベース・ドラッグデザイン) SBDDとは、X線結晶構造解析により明らかにされた薬物標的タンパク質の立体構造情報に基づいて行われる論理的創薬手法です。SBDD創薬は1980年代後半から、薬剤開発研究の現場において急速に定着してきており、抗HIV薬Ritonavir®(プロテアーゼ阻害剤)、慢性骨髄性白血病治療薬Glivec®(Bcr-Ablキナーゼ阻害薬)などの医薬品の短期開発に大きく寄与しています。
  • TR-FRET (Time-Resolved Fluorescence Resonance Energy Transfer)法 TR-FRET法は、時間分解蛍光(Time-Resolved Fluorescence)と蛍光共鳴エネルギー転移(Fluorescence Resonance Energy Transfer)とを組み合わせたタンパク質同士の相互作用を測定する方法のことをいいます。ユーロピウムに代表されるランタニドは蛍光寿命が非常に長い蛍光物質で、通常の蛍光が消失した後でも蛍光強度を測定することができます。この特長を利用したランタニドキレートによる時間分解蛍光測定では、化合物やタンパク質の蛍光が消光した後に測定を開始します。その結果、バックグラウンドの影響を最小限に抑えた高感度蛍光測定ができます。蛍光共鳴エネルギー転移とはドナーとアクセプターと呼ばれる2種類の蛍光物質が100オングストローム以内に近づいたときに、ドナーが発した光エネルギーをアクセプターが吸収するという現象です。このときドナーの蛍光波長がアクセプターの励起波長に近ければ、ドナーからの光エネルギーを利用してアクセプターが蛍光を発します。すなわちドナーの励起波長で励起し、アクセプターの蛍光波長を測定することでドナーとアクセプターが近接した状態にあるかどうかが判定できます。この二つの原理を組み合わせて、高感度(低バックグラウンド)で二つの物質間の近接状態を測定するテクノロジーがTR-FRET法です。キナーゼ活性測定への応用例として、ドナーにユーロピウムを結合させたリン酸化した基質のみに親和性を持つ抗体を、アクセプターにアロフィコシアニンという色素タンパク質を結合させた基質を用いることで基質のリン酸化の程度を測定することができます。
  • X線結晶構造解析 タンパク質は、20種類のアミノ酸がひものように繋がってできています。タンパク質がその機能を発揮するためには、このひもが正しく折りたたまれて立体的な形が作られる必要があります。従って、生命のしくみを正しく理解するには分子レベルの立体構造解析が必要となります。X線結晶構造解析はタンパク質を結晶化させ、それにX線を照射してその立体構造を明らかにする技術であり、生命現象解明や論理的創薬に貢献しています。
  • アッセイ アッセイとは、測定実験の総称です。ここでは被験化合物がターゲットのキナーゼの働きをどの程度抑えるのか調べることを指します。
  • アノテーション アノテーションとは、あるデータに対して関連する情報を注釈として付加するという意味です。アノテーション付化合物ライブラリーは、ライブラリー本来の化合物に関する情報にさらにキナーゼ阻害活性情報を付加したものです。
  • 遺伝子クローニング 遺伝子とは、親から子に伝わることによって遺伝形質を発現させる本体で、細胞の核内に存在する核酸(デオキシリボ核酸;DNA)のことです。クローニングとは特定の遺伝子を遺伝子工学的手法によって分離し、増やすことです。
  • 遺伝子転写因子 遺伝子転写因子とは、DNAに結合するタンパク質で、発現遺伝子周辺の特定の塩基配列に結合して遺伝子の転写(遺伝子DNAの情報をRNAに写すこと。RNAの情報を基にタンパク質が作られる。)を調節しているタンパク質です。
  • 化合物 化合物とは、2種類以上の元素からできている物質のことですが、医薬品の研究・開発における化合物とは一般的に炭素原子で主に構成される低分子有機化合物のことを指します。さらに最近では、生物材料を起源とするバイオ医薬品との対比として、化合物で構成される医薬品のことを低分子化合物医薬品といいます。
    創薬研究の成果として生み出される新薬候補化合物(将来、医薬品として承認される可能性を有する化合物)を動物に投与して薬効と安全性とが確認されたものを臨床候補化合物もしくは開発候補化合物と呼び、臨床試験に供することができます。臨床試験でその効果、安全性及び有用性が確認されれば、医薬品として承認されることになります。
  • 基質 基質とは、酵素によって作用を受ける化合物や分子のことです。ここでは、キナーゼによりリン酸化を受けるタンパク質やペプチドなどを指します。
  • キナーゼ/キナーゼタンパク質 キナーゼとは、基質にリン酸基を転移してリン酸化物を生じさせる酵素(タンパク質性触媒)の総称であり、その中でも基質となるタンパク質にATPリン酸基(=アデノシン3リン酸の末端のリン酸基)を転移する酵素を「タンパク質キナーゼ(Protein Kinase)」と呼んでいます。
    このタンパク質キナーゼの分類としては、タンパク質を構成しているアミノ酸であるセリン/スレオニンの水酸基にリン酸を転移させるセリン-スレオニンキナーゼ、チロシンの水酸基にリン酸を転移させるチロシンキナーゼがあります。他方、基質となる脂質にATPリン酸基を転移する酵素としてリピッド(脂質)キナーゼがあります。
    また、キナーゼには、活性型と非活性型とがあり、非活性型のキナーゼを特に非活性キナーゼと呼んでいます。また、これらキナーゼを構成するタンパク質のアミノ酸の一部が他のアミノ酸と置換したり、欠失したりしたキナーゼをミュータントキナーゼ(変異キナーゼ)といいます。ミュータントキナーゼのなかで、キナーゼ活性を有しているものを活性ミュータントキナーゼといい、活性を有していないものを非活性ミュータントキナーゼといいます。
    当社グループでは、キナーゼ自体がタンパク質性触媒であることから、「キナーゼタンパク質」と呼称し、製造・販売しています。
  • キナーゼ阻害薬/キナーゼ阻害剤 キナーゼ阻害薬とは、キナーゼに結合して酵素活性を抑制する薬剤のことです。glivec®、Tarceva®、Nexavar®などが例として挙げられます。
  • キナーゼパネル ヒトのキナーゼは、遺伝子解析から518種類が存在すると推察されており、これらの多くのキナーゼを一定の基準で集めた集団をキナーゼパネルと呼びます。
  • 共結晶 共結晶とは、タンパク質とそのタンパク質に結合する化合物を混合して、両者の複合体を結晶化することです。この構造解析をすることにより、タンパク質と化合物の結合様式に関する情報を得ることができるため、SBDDに利用されています。
  • 蛍光偏光 蛍光発色団をもった分子に偏光励起光をあてると、分子の運動に依存して蛍光の偏光性に違いが生じます。分子量が大きいほど分子の運動はゆっくりであるため、蛍光の偏光性が保存されることになります。例えばFITCラベルしたリン酸化ペプチドがIMAP™ビーズと結合する場合では見かけ上の分子量が大きく変化します。その結果、蛍光の偏光性に変化が生じるため、偏光性を測定することで、リン酸化ペプチドの量を測定することができます。
  • 上市 医薬品は、製薬企業等が行う臨床試験を経て、国からの製造販売の承認を取得して、はじめて販売し、世の中に送り出すことができます。上市とは、医薬品の製造販売が可能となり市販化されることをいいます。
  • スクリーニング スクリーニングとは、多くの評価対象物の中から特定の性質を有するものだけを選び出すことを指します。医薬品開発の領域においては、多くの化合物や微生物生産物などの中から必要な活性や性質を有するものを選び出す作業を指します。
  • セルベースアッセイ 通常のキナーゼ阻害剤の創薬研究におけるアッセイは、遺伝子工学的に作製したキナーゼタンパク質(酵素)と新薬候補化合物との阻害状態を試験管内で測定するものでした。セルベースアッセイは、より生体内に近く生理的な環境である細胞(セル)内に存在するキナーゼに対し新薬候補化合物がキナーゼ活性を阻害するかどうかを測定する系や細胞内のリン酸化された部位を特定する系など、より高次のアッセイとして需要が高まっています。
  • 相補型スプリットルシフェラーゼアッセイ技術 相補型スプリットルシフェラーゼアッセイ技術とは、ルシフェラーゼのDNA配列を適切な部位で2つに分断し、それぞれを細胞内に導入すると、自然界には存在しないルシフェラーゼのタンパク質断片が細胞内に生成されます。このようにして生成したタンパク質断片を総称してスプリットルシフェラーゼといい、これらのタンパク質断片が細胞内で物理的に近づくと、分断されていても発光を回復する現象を活用したアッセイ技術をいいます。
  • 創薬研究 創薬研究とは、創薬ターゲットの同定、リード化合物の創出、リード化合物の最適化、薬理試験、ADME試験(薬物動態試験)、毒性試験などの新薬の創製の過程で行なわれる一連の研究のことをいいます。
  • (創薬における)開発 医薬品の創薬における開発とは、創薬研究を実施した後に、医薬品の規制当局による承認にむけて、医薬品候補化合物等の前臨床試験及び臨床試験など、関連法令等に基づき医薬品の品質、有効性及 び安全性を確認することをいいます。
  • タンパク質間相互作用 生体内で起こっているタンパク質分子間の相互作用のことであり、特定のたんぱく質が特定のタンパク質に結合し、特異的な複合体を形成することにより引き起こされる現象のことをいいます。タンパク質間相互作用は、細胞内における情報伝達において重要な役割を担っています。
  • ハイスループットスクリーニング(HTS) ハイスループットとは、高効率という意味で、医薬品開発、特に化合物スクリーニングの領域ではハイスループットスクリーニングという形で多く用いられます。文字通り高効率でスクリーニングを行うことで、これを実施するためには、ホモジニアスなアッセイプラットフォームとロボットを組み合わせた自動化システムが理想的です。さらに高速・大量処理の結果生じる大量のデータを処理できるコンピュータシステムも必要となります。
  • バイオインフォマティクス バイオインフォマティックスは、複雑な生命や細胞の変化を情報の流れとして扱い、集積された情報の解析手段を用いて生命現象を解析する生物研究分野です。生物情報学ともよばれその研究内容は多岐にわたり、殆どの生物現象や分子情報が研究対象になります。
    特に遺伝子の配列情報やそこから解析されるアミノ酸配列情報、さらにはタンパク質立体構造情報などが研究されています。
  • バイオレイヤー干渉法(BLI) センサーチップ表面に固定された生体分子(例えばビオチン化キナーゼ)の層(レイヤー)に白色光を投射したとき、生体分子のレイヤーと内部の参照となるレイヤーの二つの表面から白色光が反射され、白色光の干渉波が生じます。測定試料中の分子(例えばキナーゼ阻害薬)がセンサーチップ表面の生体分子に結合することにより、センサー先端のレイヤーの厚みが増加し、干渉波に波長シフトが生じます。この波長シフトの変化を利用して、センサーチップ表面に固定された生体分子に結合する分子数の定量及び速度論的解析がリアルタイムで可能となります。測定試料中の非結合分子、もしくは試料の屈折率変化や流速変化が干渉波に一切影響を及ぼさないことが、バイオレイヤー干渉法固有の特徴であり、キナーゼをはじめとするタンパク質など様々な生体分子間の相互作用解析にこの原理が利用されています。
  • ビオチン化タンパク質 1つのキナーゼ分子に1つのビオチン分子を遺伝子工学的に結合させたキナーゼタンパク質のことをいいます。表面プラズモン共鳴(SPR)やバイオレイヤー干渉法(BLI)といった物質間の相互作用を評価する系(解析機器)などで利用可能です。これらの解析機器で使用するセンサー表面にリガンドとする標的分子蛋白質を活性、構造を保持したままセンサー表面に固定化(固相化)することはとても難しいことですが、当社はこれまでに培ったキナーゼタンパク質を製造するノウハウを基に、ビオチン化キナーゼタンパク質の開発に成功し、販売しています。
  • ヒット化合物 ヒット化合物とは、創薬研究における初期段階で実施したハイスループットスクリーニング(HTS)で、予め決めておいた一定の基準をクリアした化合物群のことを指します。製薬企業ではこうしたHTSに用いる専用の化合物ライブラリー(数万~数百万種類の化合物集)を有していることが多く、通常はこの化合物ライブラリーから数十から数百のヒット化合物が生まれてきます。
  • 表面プラズモン共鳴(SPR) 金属のように自由に動き回ることのできる電子を持つ物質表面では、電子の集団振動(プラズモン)を起こすことができますが、物質表面の電子の集団振動を特に表面プラズモンと呼びます。一般に金属内でプラズモンは光と相互作用を起こしませんが、金属表面ではその特殊性から光と相互作用を起こさせることができ、ある一定角度(共鳴角という)でレーザー光を入射することで表面プラズモンを励起させることができます。この現象を表面プラズモン共鳴といいます。
    センサーチップ表面に生体分子(例えばビオチン化キナーゼ)を固定し、これに相互作用を評価したい物質(例えばキナーゼ阻害薬)が結合すると、固定化されている生体分子の質量が増加し、センサーチップ表面の屈折率が変化します。この屈折率の変化により共鳴角が変化する原理を利用して、センサーチップ表面に固定された生体分子と相互作用する物質の反応・結合量の測定及び速度論的解析がリアルタイムで可能となります。表面プラズモン共鳴を応用した測定装置は、キナーゼをはじめとするタンパク質や核酸など様々な生体分子間の相互作用解析に利用されています。
  • プラットフォーム(Mobility Shift Assay法、TR-FRET法、IMAP™法等) アッセイを行う方法が、種々開発されています。このアッセイを行う方法のことをプラットフォームと呼びます。
    キナーゼのアッセイにおいては、リン酸化された基質の量を測定する方法として種々の原理に基づいた方法が開発されています。古くは放射性同位体を用いた方法や酵素免疫反応に基づくELISA法などが用いられており、最近では時間分解蛍光共鳴エネルギー転移による方法、蛍光偏光測定による方法、キャピラリー電気泳動による方法などが汎用されるようになってきています。
  • プレインキュベーションアッセイ 強い阻害効果を示すキナーゼ阻害剤の中には、キナーゼへの結合が遅いもの(slow binder)もあることが知られています。このような化合物を評価する際には、アッセイ時のキナーゼ反応の前に化合物と対象キナーゼとのプレインキュベーション(事前にキナーゼと化合物を反応させること)を実施することにより、本来の阻害活性を算出することが可能となります。顧客からの要望に基づ、Mobility Shift Assayで室温でのキナーゼ活性の安定性が確認されたキナーゼについて、当社はサービスを提供しており、通常の測定では適正な評価が難しいslow binderの評価に有益なサービスです。
  • プロテオミクス プロテオミクスとは、タンパク質を意味するプロテインと、遺伝子を網羅的に研究することのゲノミクスとをあわせて作られた造語で、タンパク質科学を系統的・包括的にとらえようとする研究領域で、細胞や組織に発現しているタンパク質の動態を迅速に把握して、それらタンパク質の相互作用の実態を解析する研究領域です。
  • プロファイリング 医薬品開発の領域で用いられるプロファイリングとは、医薬品候補化合物が種々の生体内物質や生体内反応に及ぼす影響をできる限り網羅的に調べ、明らかにすることです。これを行うことで医薬品候補化合物の副作用を予見できる場合があります。
  • 分子標的治療薬/分子標的薬 分子標的治療薬とは、病気の原因となる特定の分子に対して、その分子の機能が抑制されるような薬(低分子化合物や抗体等)のことです。一般的に、疾患の原因物質に対して選択的に効果を発揮することから副作用が少ないと考えられています。キナーゼ阻害薬のGlivec®やモノクローナル抗体のHerceptin®が例として挙げられます。
  • 放射性同位体(RI) 放射性同位体(Radio Isotope)とは、同位体のうち不安定で放射線を出して崩壊するものの総称です。同位体は、原子番号が同じでも中性子数の違いにより性質が異なるものを指します。
  • ホモジニアスアッセイ 通常のアッセイでは試薬を加えた後、洗浄操作や濾過操作を必要としますがこのような複雑な手順を要するアッセイ系はハイスループットスクリーニングに応用できません。そこで作り出されたのがホモジニアスアッセイで一つの反応容器内で完結するタイプのアッセイです。一つの試験管内に複数の試薬を添加して反応させた後、反応の結果生じたシグナルをその試験管を直接用いて測定するような方法のことを指します。
  • ミュータントキナーゼ キナーゼタンパク質は活発に細胞分裂を行っているがん細胞などで多く発現します。そのため何らかの要因により突然変異をする確率も高くなります。この変異したキナーゼをミュータントキナーゼといいます。通常は正常なキナーゼを持つ細胞が多く、ミュータントキナーゼを持つ細胞はわずかです。しかしながら、ミュータントキナーゼが薬剤に耐性を持っていた場合、その薬剤の投与等により正常なキナーゼを持つ細胞が減少してしまうとミュータントキナーゼを持つ細胞が多くなる場合があります。
  • モノクローナル抗体 モノクローナル抗体とは、単一の抗体産生細胞に由来するクローンから得られた抗体(免疫グロブリン)をいいます。通常の抗体はポリクローナル抗体と呼ばれ、抗原で免疫した動物の血清から作製するために、いろいろな抗体分子種の混合物となります。しかしながら、モノクローナル抗体は単一の抗体産生細胞から産生されるため、免疫グロブリン分子種自体が一種類となります。モノクローナル抗体を作製するためには、通常、抗体産生細胞を骨髄腫細胞と細胞融合させることで自律増殖能を持ったハイブリドーマを作成し、目的の特異性をもった抗体を産生している抗体産生細胞のクローンのみを選びます。この細胞を培養し、分泌する抗体を精製してモノクローナル抗体を作製します。
  • リコンビナントタンパク質 リコンビナントタンパク質とは、遺伝子組み換え技術によって人工的に作製されたタンパク質のことをいいます。通常、大腸菌や動物又は昆虫の細胞株の遺伝子を組み換えてタンパク質を作らせます。そのため、自然界に微量しかないタンパク質でも大量に作り出すことができます。
  • リード化合物 ハイスループットスクリーニングで見出されたヒット化合物群の中でも、その後、構造修飾をすることによって、医薬品になる可能性を有する化合物群を特にリード候補化合物群と呼びます。これらリード候補化合物は、医薬品として望まれる性質を有するかどうか、あるいはその後、化学構造を変換する余地が有るか否かなどを評価する様々な試験を実施して、通常2、3化合物に絞り込まれます。こうして選択された化合物は、次のステップ(最適化)での中心化合物になることから、リード化合物と呼ばれます。
  • リード化合物の最適化 様々な評価を経て選択されたリード化合物は、分子構造の「最適化」と呼ばれる研究段階に送られます。最適化研究では、目的とする生物活性(キナーゼ阻害剤の場合はキナーゼに対する阻害活性を指標とする場合が多い)に近づくようにリード化合物の化学構造の変換を行います。このとき、医薬品として求められる特性(経口吸収性、体内動態、毒性など)も同時に評価し、これらの情報も総合的に判断して最終的にヒトでの臨床試験に進める化合物を選択します。こうして最適化された化合物は、臨床候補化合物又は医薬品候補化合物と呼ばれます。
  • リン酸化 リン酸化とは、アミノ酸であるチロシン、セリン、スレオニンのOH基(水酸基)にATPのリン酸基を付加することです。
  • リン酸化ペプチド リン酸化ペプチドとは、ペプチド内のOH基(水酸基)にリン酸が結合した状態のペプチドのことです。なお、ペプチドとは、アミノ酸が複数個つながったものです。
  • ルシフェラーゼ ルシフェラーゼとは、ホタルやヒカリコメツキムシ等の発光生物の体内に存在する酵素で、発光に必要な反応に関与しています。
  • 励起波長 蛍光物質が特定波長の光(励起光)を吸収し、それにより励起された状態(励起状態)から元の状態(基底状態)に戻る際に光(蛍光)としてエネルギーを放出します。この励起状態にする特定の光の波長が励起波長です。
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